ハケンの畦道

ハケンとして働いて思うことあれこれ。

強いて敢えて言うなら転職の秋。

今週のお題「○○の秋」


9月が終わる。
次の人は決まったの。よかった。良識と良心のある人がちゃんと動いてくれたから。
でもね、仕事って、人の情けに頼って回していてはいけないと思います。

ということで、来月からは新しい領域に突入だよ。ベンダーでユーザーサポートとトレーニングだよ。カタカナばっかだよ。ベンダーの名前もカタカナだしな。
ついに、「事務」じゃなくなるんだ。

畦道は最初の事務系の派遣先が外資だったので、メールが英語っていうのには慣れてる。部長だろうと係長だろうと「さん」で呼ぶのにも慣れている。
たぶん、二度と内資には行かないんだろうな。面倒なことが多いもん。特に内資の機械系は男性が多いから、どうでもいいことに煩わされる。
仕事そのもののレベルも低いし。いまだに判子いるし。あ、次の会社は月に一回だけ判子いるらしいけど。そのくらいならいいや。

プログラミングには興味ない。新しい言語とかも。RPAもAIもどうでもいいな。
職場で、現場で必要なのは使える数字。その数字がどうやって作られたか、なんてことにはほとんど意味がない。使える数字をどうやって作るか。どれだけ効率的に正確に使える数字を作るか。それが勝負を決める。

小学校から英語やダンス、ブログラミングを教えると。ただでさえ教えなきゃいけないことが多いのに、どうやって時間割をやりくりするんだろう。
それに、誰が教えるんだろう。英語の先生すら確保できていないのに、どうやって授業するつもりなんだろう。ハケンの教師を持ってきて、授業はおざなりで生徒はずっとスマホいじって終わり、なんじゃないのかな。

日本人、特に事務系の男性が仕事できないのは、教養がないから。裏打ちがないから。
仕事は、説得から始まる。この機材を使ってください、この商品を取り扱ってください。そしたらこんなにいいことがあります。あなたの会社に貢献できます。
日本の製品は、品質では勝負できない。だって品質が高いのは当たり前だから。競争相手に勝つには、説得しなきゃならない。取引先を口説き落とさなきゃならない。

例えば。
我が社の製品は長年の経験と確かな技術に基づいた設計によって効率的に開発された部品によって構成されており、他社製品の追随を許さないトップクラスの信頼を誇っています。
なんていうのは、どこでも目にするしどこでも耳にする。

たとえば。
たかがネジ。そのたかがネジ一つに、我が社は全ての情熱と誇りを注ぎ込んでいます。たとえばネジ山。ネジ山はすぐに潰れる。それはネジに使用する金属が柔らかいから。けれど我が社は諦めません。ネジの本体のしなやかさを保ちながら、ネジ山は潰れない。ソフトでタフ。ホットでクール。我が社はネジの理想を高い次元で追い求めています。
とか。

バイオリンは何でできているの。よく質問をいただきます。胴体は木、弦は金属、弓は馬の尻尾でできています。ある日、ふと思いました。バイオリンは植物と、動物でできている。そこに金属をぴーんと張って、人間が音を出す。バイオリンは、地球を構成している物質の集合体なんですね。
とかね。

取引先は素人。そう思った方がいい。素人には品質の見分けなんかつかない。だったら、自分たちの商品を褒めまくればいい。こんなに苦労して開発した、でもとても楽しかった、それをめいいっぱい表現すればいい。
それには、教養が必要。
専門的なことをうまく相手に説明するには、噛み砕く歯が必要。鋭くて硬い、けれど小さくて目立たない、教養という歯が必要。
乳歯や入れ歯、虫歯や乱杭歯に、そんな力があるはずがない。